📋 この記事の流れ
結論:年間最低13万円・標準で56〜70万円
合同会社の年間維持費は、運用構成次第で大きく変動します。代表的な3パターン:
- 最小構成(自力対応):年間約13万円
- 標準構成(顧問税理士あり):年間約57万円
- 充実構成(税理士+社労士+社員給与):年間約70万円〜
これを「払い続けられるか」「節税効果がこれを上回るか」が法人化判断の核心になります。
維持費の内訳5項目、構成別の年間試算、合同会社と株式会社の比較、副業法人主向けの圧縮方法5つ、赤字・休眠時のコストまで整理しています。
維持費の内訳5項目
| 項目 | 年間目安 | 備考 |
|---|---|---|
| ① 法人住民税均等割 | 約70,000円 | 赤字でも発生。資本金1,000万円以下+従業員50人以下の最低額。自治体により多少差あり。 |
| ② 会計ソフト | 30,000〜60,000円 | freee/MF/弥生のクラウド最安〜中位プラン。インボイス・電帳法対応含む。 |
| ③ 税理士費用 | 0〜400,000円 | 顧問契約なし(自力):0円/決算スポット:5〜20万円/顧問契約:年12〜40万円。 |
| ④ 社会保険料の追加負担 | 0〜数十万円 | 役員報酬を取らないなら0円。月20万円取ると年30〜50万円規模の社保負担増。 |
| ⑤ その他諸経費 | 20,000〜50,000円 | 登記簿謄本取得、印鑑証明、官報購読(必要に応じて)、銀行口座管理料など。 |
最重要は①と③
5項目のうち、固定的に発生するのが①の法人住民税均等割。可変だが影響大なのが③の税理士費用。この2つで年間維持費の大半が決まります。
構成別シミュレーション3パターン
💰 ケースA:最小構成(自力対応・役員報酬ゼロ)
💰 ケースB:標準構成(顧問税理士あり・役員報酬月10万円)
💰 ケースC:充実構成(税理士+社労士+家族役員2名)
私は副業法人成りの最初の1期は最小構成(自力対応+スポット税理士)で運用し、年間維持費を14万円程度に抑えました。2期目から顧問税理士契約に切り替えたため、年間40万円程度に増加。「自分で経理する時間」と「節税アドバイスの価値」を比較すると、3期目以降は税理士契約のほうが効率的と判断しています。
特に役員社宅・家族役員報酬・小規模企業共済などの節税策を本格的に組み始めると、税理士のレビューがあったほうが安心感が違います。
合同会社 vs 株式会社の維持費比較
| 項目 | 合同会社 | 株式会社 |
|---|---|---|
| 設立費用 | 約6万円 | 約25万円 |
| 法人住民税均等割 | 同じ(年7万円〜) | 同じ(年7万円〜) |
| 会計ソフト・税理士 | 同じ | 同じ |
| 役員任期更新登記 | 不要 | 10年に1度(約1万円) |
| 株主総会の開催義務 | なし(社員総会はあり) | 毎年 |
| 決算公告 | 不要 | 義務(電子公告で実質ゼロ) |
10年累計で見ると合同会社が約20万円安い
設立費用差(19万円)+役員任期更新登記(株式会社のみ)=累計約20万円が合同会社のコスト優位性。副業法人では合同会社が選ばれる理由の1つになっています。
維持費を圧縮する5つの方法
- ① 税理士は最初スポット契約から:月顧問料2万円→年24万円が浮く。利益が安定したら顧問契約に切替。
- ② 会計ソフトは最安プラン+自分で仕訳:年3万円台で運用。クラウド会計ソフトの自動連携を最大活用。
- ③ 役員報酬ゼロ運用で社会保険料追加負担を回避:本業給与で生活費OKなら社保コスト増ゼロ。
- ④ 電子申告(e-Tax)で郵送費・印紙代を節約:法人税・地方税ともe-Tax対応。年数千円〜1万円の節約。
- ⑤ 税理士とのやり取りはチャット中心:打ち合わせ時間を削減し、料金交渉の余地を作る。
最も効くのは①(年24万円浮く)と③(年30〜50万円浮く)の2つ。この2つを組み合わせるだけで、標準構成の半分程度まで圧縮可能です。利益が安定してきたタイミングで顧問契約に切り替えるのが、長期的には最も効率的。
赤字時・休眠時のコスト
赤字時
法人住民税均等割(年最低7万円)・会計ソフト・税理士費用は赤字でも変わらず発生。利益がゼロでも年間13〜57万円の固定費が継続します。
休眠会社化
事業活動を停止して「休眠会社」にする選択もあります。ただし:
- 法人住民税均等割(年7万円)は継続発生(自治体により減免可)
- 毎年の確定申告(事実上の白紙申告)は必要
- 会計ソフトは最安プランに落とせる
- 休眠期間中は事業再開時にスムーズに復活可能
解散・清算
完全に畳む場合、解散・清算で18〜43万円のコストと半年〜1年の期間が必要。「とりあえず作ってダメなら畳む」は撤退コストが想像以上に大きい点に注意。
よくある質問(FAQ)
Q. 合同会社の維持費は最低いくらかかりますか?
A. 完全自力で対応する最小構成なら年間約13万円が下限です。内訳:①法人住民税均等割約7万円、②会計ソフト最安プラン約3万円、③決算申告料スポット税理士約3万円。これより安く運用するのは現実的に困難で、青色取消や税務調査リスクが上がります。
Q. 合同会社と株式会社の維持費の違いは?
A. 維持費の年間コスト差はそれほど大きくありません。法人住民税均等割・会計ソフト・税理士費用は両者ほぼ同じ。最大の違いは①役員任期更新登記、②株主総会の開催義務、③決算公告。10年単位で見ると合同会社のほうが累計5〜10万円安くなる程度。設立費用の差(合同会社6万円 vs 株式会社25万円)のほうがインパクト大。
Q. 税理士契約は本当に必要ですか?自力対応との分岐点は?
A. 副業利益が継続的に300〜500万円を超えるなら、税理士顧問契約のメリットが固定費を上回ります。利益規模が小さい段階では決算申告だけスポット依頼(5〜10万円)が現実的。最初の1〜2期は自力+スポット、利益が安定したら顧問契約、というステップが定石です。
Q. 維持費を圧縮する具体的な方法は?
A. 5つあります。①税理士はスポット契約から、②会計ソフト最安プラン+自力仕訳、③役員報酬ゼロ運用、④電子申告(e-Tax)活用、⑤税理士とのやり取りをチャット中心に。これらを組み合わせると、標準構成の半分以下まで圧縮可能です。
Q. 売上が落ちて赤字になったら維持費はどうなりますか?
A. 赤字でも法人住民税均等割(年最低約7万円)・会計ソフト・税理士費用は変わらず発生し続けます。複数年連続で赤字+固定費負けが続くなら、休眠会社化(事業活動停止だが法人住民税は継続発生)か、解散・清算(撤退コスト18〜43万円)の判断が必要になります。
📝 この記事のまとめ
「自分のケースで税理士契約と自力対応どちらが得か」は無料診断で判断できます
「年間維持費を最適化したい」「税理士契約の費用対効果を試算してほしい」など、個別判断は税理士相談が確実です。副業法人主向けの無料相談を活用してみてください。
税理士の無料相談を探す →※本サイトはアフィリエイト広告を含みます。